■なぜ遠藤は男性アロマセラピストになったのか?
ちょっとでも「男性でアロマセラピスト珍しい!?」と興味を持って頂いた方は、
是非とも読み進めて頂きたいと思います。
「メンズアロマセラピスト」はまだまだ日本では数少ないです。
もちろん社会的認知度も低いですね。
ブログを書いていると、「男性のアロマセラピストさんに初めて会いました~」なーんて言われることがとても多いです。
アロマ=女性
アロマ=おしゃれ
まだまだ日本はアロマの歴史が浅く、
基本的には「雑貨」として扱われているため、
仕方がない部分もあるかなと思います。
しかし、欧米ではアロマは医薬品に近いんですね。購入するにも、
お医者さんの処方箋が必要なところもあったりするんです(@_@;)
それだけ歴史があり、一般の人々にも受け入れられているんですね。
そしてアロマトリートメントにも同様に歴史があります。
さらに「メンズアロマセラピスト」は欧米では一般的なんです。
男性が女性にトリートメントをするというのが、当たり前の文化なんですね。
お店のナンバー1人気セラピストは男性だったりするんです(もちろん女性もいらっしゃいます)。
とはいえ、ここは日本です。欧米とは文化が違います。
比較的、女性が人前で肌をさらすことに抵抗があると思います。
恥の文化などと、少し前に話題になりましたが、とても素敵な日本の文化だと思います。
ですので、「メンズアロマセラピスト」はなかなか一般的には受け入れてもらえない。
そう考えていましたし、実はちょっと今でもそう思っています^^;
でも、私はアロマセラピストになりました。
いろいろな人に反対されました。前職の上司にも退職する際に、引きとめられました。
海外のプロジェクトにも関わり、後輩もいて、責任ある立場にいました。
それなりの収入もありました。
それでも、私にとってアロマセラピストは遙かに魅力的な職業でした。
心の奥底から溢れんばかりの熱情を、私は自分自身では止めることはできませんでした。
もちろん、そこには「きっかけ」というものが存在します。
なぜアロマセラピストになったのか?
なぜアロマセラピストでないといけないのか?
話は、前職のサラリーマン時代にさかのぼります。前職は上場企業で人事担当者でした。
メインは新卒採用業務。会社説明会したり、面接したり、内定式したり…。
もろもろの企画から入社式、新人教育も担当していました。
そして、労務の仕事も少しだけ担当していました。
心身の不調やうつで退職を余儀なくされた方との面談、
実労働時間が多い方のフォロー面談をするといった仕事です。
そのような仕事を通して、私の中でふと疑問が浮かびます。
「なぜ不調やうつで退職してしまう人がこんなに多いのだろう?」
もちろん人事担当者でしたので、ストレスやうつについてそれなりに知識はありました。
というか、その前に結構な健康オタクでしたが(笑)
ただ、この時から「心の問題」に興味を持ち始めます。
ストレスや心の病で悩んでいる方に、もっと自分にできることはないだろうかと。
しかしそのようなことを考えている折、私が体調を崩します(苦笑)
新卒採用業務の繁忙期、海外に現地法人を設立するプロジェクトに参加したのです。
採用業務で北は北海道から、南は福岡まで飛び回っていましたが、そこに海外が加わりました。
朝早く出社して、夜遅く帰宅。出張で崩れる生活リズム。見事に乱れる食生活。
コンビニ、ラーメン、野菜ジュース、カロリーメイトのオンパレード(笑)
会社にいる時間でも仕事が間に合わず、家でも仕事をするようになりました。
要は休まず頑張り過ぎてたんですね~^^;
いつしか身体から疲労が抜けなくなってきます。ストレス過多で慢性疲労の状態です。
そして、明らかに異常な出来事が続けて起こります。
・大阪からの出張の帰りの新幹線の中で、前触れのない突然の吐き気
→名古屋から品川までトイレにこもりっぱなし→嘔吐
・海外からの飛行機の中で、突然の吐き気→顔面蒼白→なんとか耐える(笑)
他にもいろいろありましたが、明らかに身体の調子がおかしい。
そして、ついには仕事に集中できなくなりました。パソコンの前にいても頭が回らないんですね。
企画を考えなくてはいけないのに、何も浮かばない。ただ座っているだけでした。
そしてふと気付くと、うまく笑えなくなってました。これはとてもショックでした…。
すぐに病院に行きました。これ以上はヤバいかなと。
初めは内科にいきましたが、当然のように心療内科(精神科)を勧められます。
そして、診断結果はうつ一歩手前でした。
エネルギーがゼロになっているから、十分な休養が必要だとのこと。
そして2週間休職します。アホみたいに眠りました(笑)
そして徐々にリハビリ出社をして、全快します。
海外のプロジェクトからは外されましたが、採用責任者としてバリバリ働いていました。
そして採用業務をメインに、社内研修や教育の業務にも関わり始めており「人材開発責任者」として、邁進していました。
以前と同じくらいバリバリ働いていました。
この時、自分の心身の状態を知ることの大切さ。
そしてストレスコントロールの大切さを身をもって実感しました。
そんな折に、父親が急逝します。
忘れもしない12月24日です。世間はクリスマス・イブ。
賑やかな街並みの灯を眺めながらの帰宅中、母親から悲報が告げられました。
59歳という若さでした。
後一年で定年退職。子供3人を一生懸命育てて、終わってしまった人生に思えました。
これからの老後の生活を考えると…、非常に無念でした。
「健康はなにより大切。笑って過ごせる毎日って貴重」
この時、人々の健康に寄与する仕事に就きたい。そう思い始めます。
母親を一人にするわけにもいかず、実家に戻ります。
会社は実家から2時間近くかけて通っていました。
そして、ますます私の想いは強くなっていきます。
その時、出会ったのが「アロマ」でした。
初めてアロマに出会ったのはもっと前ですが、アロマの香りがストレスや心の病の予防に効果的だとは知りませんでした。
もともと「心の問題」に興味のあった私は、アロマについて猛烈な勢いで調べ始めます。
そして、アロマトリートメントという言葉に出会います。
「アロマ」で心にアプローチでき、「トリートメント」で身体からもアプローチできる!
心と体は繋がっています。私が実際に身をもって感じたことです。
心が疲れれば、身体も不調になります。逆もまたしかりです。
これだ!と思いました。
この仕事を一生の仕事にしよう。人々の健康のサポートができる場所を作ろう。
そして心身の不調から解放されて、笑顔に満ち溢れた生活を送ってもらおう!
私はすぐに会社を辞めました。
上司や同僚から引きとめられました。「もったいない」と言われました。
それなりの収入もあり、役職に就く可能性もありました。
でも私にとっては、自分の気持ちを抑えてまで生きる人生のほうが、より「もったいない」と感じたのです。
おそらく父親の死も関係していたかと思います。
送別会では涙を流してくれる同僚もいました。とてもありがたいことです…。
その涙に報いるためにも一生懸命頑張ろう!と身震いしたのを覚えています。
この時から、猛勉強が始まります。生理学・解剖学・免疫学…そしてアロマについても。
スクールにも通いました。尊敬する師匠の下で、知識と技術を身につけていきます。
勉強は得意…というか嫌いじゃないですからね(笑)
知識は自分で勉強さえすれば身に付けられます。問題は技術でした。
アロマスクールを卒業しても、技術に関してはまだまだ。
自信も持てませんでした。圧倒的にトリートメント回数が足りない…。
そこでモデルさんを大量に募集しました。とはいえ、男性アロマセラピスト。
中々集まらないのは容易に想像できました。
ですので、120分1,000円という破格の値段で(笑)募集を開始しました。
初めて自分のサロンにモデルさんを読んで、施術をしたときは手が震えました(笑)
緊張で一杯で、文句言われないかなとか、不快ではないかなとか、そんなことばかり考えていました。
変な汗もかいていましたね(苦笑)
ありがたいことに、とてもたくさんのモデルの方にお越し頂きました。
その数なんと50弱(笑)
東京都の青梅の方から、また大船、新宿など遠いところからも、本当にたくさんの方にサロンにお越し頂きました。
旧来からの知人、友人も来てくれて、とても感謝しています。
たくさんのご感想・意見を頂きました。そのたびに修正したり工夫をしたり、試行錯誤の日々でした。
お客様に満足して頂くにはどうすればいいのか、気持ちよくお代をお支払い頂くにはどうすればいいのか。
そればかり毎日考えていました。
そして徐々に集まり始めました。「スッキリしました~」「大満足です!」「癒されました♪」といった感想の数々。
その一つ一つが私の自信になり、アロマセラピストとしての着実なステップアップを意味していました。
そして、今。
自信を持ってアロママッサージ・トリートメントをさせて頂いております(^-^)
お客様の声に真摯に耳を傾け、全力でご期待に添えるように日々活動しております。
アロマトリートメントだけではなく、リフレクソロジーや整体やストレッチもその中に取り入れています。
より高い次元でのお客様の満足・感動を得られるようにこれからも研鑽を重ねていきたいと思っています。
「ありがとうございました」と言って、私を必要として頂けるお客様がいらっしゃる限り、
私は男性アロマセラピストとして活動していきたいと思います。
【参考までに】
旧サロンブログ
現サロンブログ
ホームページ
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いかがでしたでしょうか?
恥ずかしい反面、こんな人間でもアロマセラピストとして
生きているという事をぜひ知って頂きたい、という想いのほうが強いですね。
きっかけは、人それぞれだと思います。
あなたの物語をぜひ、お聞かせください^^